服部孝彦
強勢拍リズムを持つ英語では、強く発音される母音の部分は等間隔に現れる傾向があるということはすでに述べました。秋号では、等間隔に現れるとはいったいどういうことなのかを詳しく具体例と共にみていくことにしましょう。
1から5の数を、実際に声を出して発音してみて下さい。
今度はsev・enのみ2音節語で他の4つの語は1音節語です。そこで2音節語であるsev・enを1音節語である他の4語と同じような時間で読んでしまっては、sev・enのみが間のびしてしまい、●の等間隔はくずれてしまいます。そこでsev・enの強く発音すべき最初の音節sevは他の1音節語の音節より強さを変えずにほんのわずか短めに発音し、そしてsev・enの2つ目の音節enは、弱く、短く、素早く発音しなければなりません。
もう1つ例をみてみましょう。
(1) One Two Three Four
● ● ● ●
(2) One and Two and Three and Four
● ・ ● ・ ● ・ ●
(1) のOne, Two, Three, Fourは全て強く発音されます。つづいて、間にandを入れます。andは弱く発音されますが、(1) のOneとTwoを発音するのに要する時間と、(2) のOne and Twoを発音するのに要する時間は等しいので,andは弱く、短く、素早く発音されなければなりません。
今度は文を例に強勢の規則的なくり返しのリズムを理解しましょう。Jack loves planes.という英文のリズムは
(1) Jack loves planes.
● ● ●
です。
続いてJack could have got on the plane.という英文をみてみましょう。この文のリズムは
(2) Jack could have got on the plane.
● ・ ・ ● ・ ・ ●
となります。(1) の文の動作を表す語はlovesで (2) の文の動作を表す語はgotですが、アクセントは共に3ヶ所です。(1) と (2) の英文はほぼ同じ時間で読まれますので、(2) の文のcould haveとon theの所はとても弱く、短く、素早く発音されなければなりません。