はじめに

もしあなたが英語学習の初級から中級のレベルにいて、もっぱら使用している辞書が電子辞書だけだとしたら、何をさしおいてもまずあなたのやるべきことは一つ。一冊の「紙の」学習英和辞典を買うことです。そして、それを英語上達へとあなたを導いてくれる頼れる師匠・あなたの学習に常に寄り添う愛すべき友・なければあなたの仕事が立ち行かない「七つ道具」の一つとすることです。なぜ「電子辞書」ではなく「紙の学習辞典」でなければならないのか、詳しくは別稿に譲りますが、とにかく一刻も早く紙の辞書を手にいれて次のように使いましょう。

• 億劫がらずに、少しでもわからないことがあったらマメに引く。（ページをパラパラ繰ることに慣れていないと時間がかかりますが、繰り返しやっているうちに慣れ、素早く引けるようになります。）
• 目的の見出し語を見つけたら、その記述全体にざっと目を通しながら求める語義を探す。
• その際に、その語義の「用例（文やフレーズ）を必ず読む」。語法上の解説があれば、それにも目を通す。
• 初めて引いた単語をハイライトする（裏写りしないマーカーで）。気になった用例にはアンダーラインを引いておく。（愛するがゆえ自分色に染めていく。）
• 単語を引くときだけでなく、英語の「参考書」として折に触れて様々な記述を「読む」。
• できれば学校にも（重くてかさばるとしても、弁当だと思って）持ってくる。

このように辞書を使っていけば、あなたの語彙はもちろん文法・語法・文化の知識は確実に拡大していきます。（そして、なぜ「紙」なのかという理由も自ずとわかってきます。）

ここでは、その学習英和辞典を筆頭に、学習和英辞典、学習英英辞典の他、さらに上級を目指す学習者や専門家のための大辞典（英和・和英・英英・その他）を紹介します。そしてもちろん「使うべきではない」と言っているわけではない「電子辞書」、さらに、パソコンにインストールして用いる辞書、iPad/タブレット・iPhone/smartphoneで使える辞書アプリ、オンラインの辞書も紹介していきます。